2月24日 (日)、早稲田大学にて第9回LCETが開催されました。関東のみならず多方面から多くの先生方、大学生・大学院生にご参加いただき、とても充実した勉強会になりました。 理論編『Promoting learner autonomy within and beyond the classroom: Insights from advising in English learning』(守屋さん) 実践編『An Introduction to Exploratory Practice: Integrating Participants’ Puzzles in Language Teaching』(太原さん)
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12月23日(日)に第8回LCETが開催されました。年末のご多忙な時期であるにも関わらず、多方面から先生方や大学生・大学院生にお越しいただき、大変実りのある会になりました。 理論編『教師と学習者の関係:教師は学習者の動機づけへどのような影響を与えるのか』(発表者:末森先生) 実践編 『Teachers’ Reflection: 2学期の振り返りと3学期に向けて』(発表者:佐伯) 来年もどうぞよろしくお願いいたします!良いお年をお迎えください。
7/8 (日)に第7回英語教員勉強会(LCET)を開催しました。 理論編『Teaching English in the era of globalization (発表者: 佐伯)』では、多言語・多文化社会における英語教育は何を目標とすべきかを考え、それを達成するためのアクティビティーを考えました。 実践編『実践アイデアの共有 - リーディング指導に焦点を当てて (発表者: 沼田先生)』では、グループワークの意義を考え、教科書を使ったアクティブラーニングの実践例を紹介していただきました。 実発表された先生と同じ教科書を使用されている方も多く、大変参考になる貴重な発表でした。暑い中、ご参加いただきありがとうございました!
2月4日 (日)、第6回LCETを開催しました。今回は現役の英語教員、英語教員を目指している大学生や英語教育を研究している大学院生など、計14名もの方にご参加いただき、相互に学びの多い会となりました。 よろずしぇあ『教師同士の教育観の語り合い』(ファシリテーター 太原さん) 今回のよろずしぇあのテーマは「教師同士の教育観の語り合い」でした。 1. 自分の指導スタイル、2. それを支える教育観や信念、3. その教育観や信念を持つようになった理由、 の3点についてグループで話し合いました。現職の先生でも職場によって教育観が異なり、また大学生や院生も自らの英語学習経験によって指導スタイルの信念が違ったのが観察していて興味深かったです。普段同じ大学や職場の人とだけで話しているだけは出来ないであろう、LCETならではの活動だったといえます。 LCETには様々なバックグラウンドを持つ方々が集まります。こういった会で異なる教育観を持つ他者と話し合うことは、自分が無自覚に持っていた教育観とその理由を知ることが自分を見つめ直す第一歩になります。同時に、今まで自分が持っていなかった教育観に基づくアプローチを知ることが英語教師としての新たな視界を開いてくれるのではないでしょうか。 理論編『How to motivate your students?: From the perspective of L2 motivational self system』(発表者 神原さん) 外国語学習の動機は、その国の文化や人々への興味を中心とした「統合的動機づけ」と、外国語を仕事や学業など他の目的達成のために学ぶ「道具的動機づけ」に大別され、従来は英語学習の成功には統合的動機づけが優位であるとみなされてきました。しかし、英語が国際語として広まり、basic educational skillとなったことで、統合的動機づけは英語学習の動機づけとして必ずしも適さなくなっています。そこで、近年では、統合的動機づけに代わり、L2 motivational self system (L2MSS) (Dornyei, 2005. Dornyei, 2009)が新たに注目を集めています。L2MSSでは、学習者のもつ第二言語話者としての理想像(L2理想自己)と現実の自己との間のギャップが動機づけを生み出すとされていることから、今回のディスカッションでは学習者が適切な理想自己を持つことが出来るように、教師がどのようなサポートを行っていくことができるか話し合いました。 発表していただいた方、ご参加いただいた方、今日はどうもありがとうございました。これからも今の、そして将来の生徒にとって最良の授業を提供できるよう、英語教育の理論や知見をアップデートしていきたいと改めて思った1日となりました。 12/10 (日) 、第5回英語教員勉強会 (LCET)を開催しました!
今回は「理論編」と「実践編」共にリーディングに関係していることから、始めのよろずしぇあではリーディング授業について話し合いました。教室内での自身の学習経験や、「ぜひ明日の授業でやってみたい!」と思うような活動アイデアもたくさん共有していただきました。 理論編では『Fluency vs Accuracy in L2 Reading』と題し、リーディング指導では文中の英文構造理解の正確性だけに焦点を当てるのではなく、流暢性を意識した活動を取り入れることで、総合的なリーディング能力の向上に繋がる (Grabe, 2010) ことを説明していただきました。特にリーディングにおけるコンテクスト(なぜ読む必要があるのか)を明確に設定することで、読む必然性を作り出し、生徒の動機づけを高めることに繋がる (Day & Bamford, 2000) という提案はリーディング授業で常に意識しなければいけないポイントであることを確認しました。 実践編では、『The usage of mystery novels for active learning』というタイトルで、推理小説を使用したグループ学習の授業実践を共有していただきました。文中から犯人を推測し情報を共有することで、必然的に読む/話す活動を生み出す創造的な実践でした。 今日は今年最後の勉強会でした!来年からも英語教育の理論と実践を学ぶことで、英語教員としてレベルアップし、何よりも今の、そして将来の生徒のためにより良い授業を目指していきたいと実感しました :) 10月21日 (土)、第4回英語教員勉強会 (LCET)を開催しました。今回も現役の英語教員、英語教員を目指している大学生、英語教育を研究している大学院生にご参加いただき、相互に学びの多い会となりました。 教職全般における最近の気づきや試みなどを共有する「よろずしぇあ」では、「授業で新しく気づいたこと、学んだこと、試みたこと (英語教員)」「どのような英語教員になり、どのような授業がしたいか (英語教員を志望されている方)」「研究内容と英語教育への示唆 (英語教育を研究されている方)」について、自身の考えや思いを共有していただきました。 理論編では『An introduction to classroom assessment for English teachers』というタイトルで、Language Assessment Literacy (LAL) (Inbar-Lourie, 2008)という言語教師にとって必須とも言える概念を共有していただきました。特に、LALを考えるうえで重要な要素である「Why - なぜテストをするのか?」「What - どんな能力を評価するのか?」「How - どうやって評価するのか?」を、小テスト・定期テスト・パフォーマンス評価について考察・共有していただきました。普段のテスト作成では、自分自身が生徒の頃に経験したテストを元に作ったり、勤務校での慣習に合わせて作成することが多いですが、各々のテストの意義や目的を改めて捉え直すことで、より効果的な教室内テストへの糸口を見い出すことができました。 実践編では『国際英語論に基づく授業実践: Raising students’ awareness of English as an international language (EIL)』というタイトルで、授業実践を共有していただきました。私たち英語教師は、日々の授業において文法や語彙といった「英語の”What”」については教えているものの、そもそもなぜ英語が国際共通語として学習/使用されているのか、英語が世界でどのように使われているのか、といった「英語の”Why”と”How”」について語る機会はほとんどないのではないかと思います。このような知識を教えることで、生徒は国際社会の一員としての意識を高めると同時に、自分の英語により自信をもつことが期待されていることから (Saeki, 2015)、その効果的な教授法を紹介していただきました。
第3回LCETを、9月23日(土)に開催しました。今回は現役の英語教員だけではなく、英語教員を目指している大学生や英語教育を研究されている大学院生にも初めて参加していただき、相互に学びの多い会となりました。このようにLCETは今後、教員/大学生/大学院生は関係なく、英語教育で繋がるコミュニティーを目指します。 今回のプログラムは、以下の通りでした。 ・よろずしぇあ ・理論編『近年の動機づけ研究と授業での活用』 ・実践編『Active Sorting: 協同学習を通した文章構成力の育成』 よろずしぇあ 今回のよろずしぇあでは、「1. 英語教員になろうと思ったきっかけ or 英語教育に興味をもったきっかけ」、「2. 教職全般(授業や部活・生徒指導など)or 大学の教職授業や研究全般において、最近学んだことや気づいたこと、試みたことなど」を話していただきました。今回、参加された方々は様々なバックグラウンドをもっておられ、特に1つ目のトピックは時間が足りないと感じるほど、皆さんのユニークで興味深い経験を共有していただきました。 理論編『近年の動機づけ研究と授業での活用』(担当:末森先生) 今回は、第二言語習得研究における動機づけの定義を確認した上で、最近の研究の傾向や動機づけの変化、動機づけ方略に関する研究を紹介しました。様々なことが研究によって示されていますが、動機づけの変化は学習者によって異なるため、何によって動機づけが変化するか、各自把握することが必要です。また「良い動機」「悪い動機」などがあるわけではありません。しかし、多様な動機に支えられることが大切であるため、「受験のため」「成績をあげるため」といった外発的な動機に加え、「英語を使って何ができるようになりたいか」など何らかの動機を持てるように、教師がきっかけを与えることが大切だと確認しました。 実践編『Active Sorting: 協同学習を通した文章構成力の育成』(担当:西先生) 今回の実践編では、『Active Sorting - 協同学習を通した文章構成力の育成』と題し、ジグソー方を活用したタスクを共有していただきました(ジグソー法について:http://coref.u-tokyo.ac.jp/archives/5515)。ターゲットとなる文法事項を理解していないと達成できないようなタスクが設定することで、文法事項の定着を図ろうとする、工夫に富んだ実践を共有していただきました。発表後のディスカッションでは、「このアクティビティを高校生に行うとき(発表いただいた実践は中学英語)、どのように認知的負荷を加えることができるか?」や「他の文法事項では、どのようなタスクが可能か?」など、建設的な話し合いが繰り広げられました。 次回LCETは、10月21日(土)に開催します。内容に関する背景知識は必要ありませんので、英語教育に興味のある方、お気軽にご参加ください。
第2回LCETを、2017年7月25日 (火)に開催しました。 夏休みに入り、研修や部活指導などお忙しい中、東京・千葉・茨城・埼玉から計6人の先生方に参加いただきました。今回のトピックは、 ・よろずしぇあ ・理論編「テスト作成時に気をつけたいこと」 ・実践編「Pictation -絵を見て瞬間英作文-」 よろずしぇあ(担当:佐伯) 最初に「よろずしぇあ」では、最近の授業や部活・生徒指導など教職全般おいて、新しく学んだことや気づいたことを共有しました。この目的は、日々の教育実践を意識的に省察し共有することで、新たな気づきや学びを共感・吸収し、自身の教育理念(Teaching Philosophy)や教師としてのアイデンティティの発展を促進することにあります。参加された先生方の教歴は様々でしたが、教歴に関わらず常に新しい学びがあり、新しい取り組みをされているようでした。 例えば、「英語が得意な生徒と苦手な生徒がいるという教室内でのグループダイナミクスをどのように活用するのか」「近年、協働学習の効果に注目が浴びられているなか、個人活動にも多くのメリットがあるのではないか」「授業内での活動やトピックの選択に自由度を与えることで、生徒のやる気を高められた」「綿密な授業計画は重要ではあるが、その場での質問や生徒の興味・関心によって、計画通りにいかないことも多々ある。でも、それでいい、その方がいいと気づいた」など、様々な学びや取り組みを共有していただきました。 理論編「テスト作成時に気をつけたいこと」(担当:島本先生) 今回はテスト作成時に気をつけたいことと題し、テスト実施の目的について掘り下げて見ていきました。Brown (2005)によれば、テストは4種類、Proficiency, Placement, Achievement, Diagnostic テストに分類されるといいます。 現在、日本の多くの中学校や高等学校では主に絶対評価が採用されています。しかしながら、現場ではよくテストの平均点が60点になるようにテストを作成しましたなどということが聞こえてきます。本来、絶対評価を採用するのであれば、Brown(2005)が指摘するように、Achievementテストを定期試験として使用し、授業の理解度が点数になって現れるようなテストが望ましいのですが、必ずしも全ての定期試験が授業の理解度とリンクしていないのが多くの学校の現状であることを確認しました。すなわち、AchievementとProficiencyテストが混合して運用されているということです。この現状を共に確認することで、二学期以降の定期試験で授業の理解度を図るテストを作ろうということを話し合いました。 また、平均点60点というのは、平均して授業の60%が理解されたということとパラレルなので、授業の達成項目の再検討やテスト問題の見直しが必要であるとの結論に至りました。ディスカッションを通して、世にはびこる平均点60点という迷信にとらわれることなく、フェアに、そして高い正確度で生徒の理解度を図るテスト作成とその目的の共有が必要であると再認識することができました。 実践編「Pictation -絵を見て瞬間英作文-」(担当:沼田先生)
今回も、各校で活躍されておられる熱意あふれる先生方から、日々の授業実践や新しい授業アイデアを共有していただき、大変楽しく有意義な会になりました。参加していただき、ありがとうございました。
より多くの英語教員の皆様方から、ご参加をお待ちしております。 第1回LCETを、2017年6月3日 (土)に開催しました。 今日は、東京、千葉、埼玉から計8人の先生方に参加していただき、日々の授業実践や現場での声、アクティビティーなどのアイデアなどを共有し、大変有意義な時間となりました。 今回の主なトピックは以下の2点でした。 ・自分自身の教育理念 (Teaching Philosophy)を見つめ直す。 ・教育実践を共有し、省察する。 自身の教育理念を見つめ直す (担当:佐伯)
教育実践を共有し省察する (担当:島本先生) 今回はライティングタスク(ストーリーサークル)を共有し、実際に体験してもらいました。 手順 4人グループを作る→1人1枚A4の白紙を配る→1分で好きなことを英語で紙に書きおろす→1分経ったら、時計回りにその紙を回す→再び、1分で、前の人が書いた文章の続きを書く→それを繰り返し、グループ全員に回ったら終了→それぞれのグループで作品を交換し、付箋を使いコメントを英語で書く(Awesome!)→グループ内で最も面白い(完成度が高い)作品を選ぶ。その際、1人ひとつ作品の概要を口頭でグループに説明する(どういうことが書いてあったか、どんな話であったか)→選んだ作品を発表する
このタスクは、一般に、 ストーリーサークルと呼ばれるタスクで、最初のパラグラフや最後のパラグラフを予め決めて行うこともできますし、文法の使用を指示することもできる点で、様々な教育環境において使用できるタスクであります。自分たちで書いたものであるから読みたくなる、人に伝えたくなる、続きを書きたいと思う、そんな環境で生徒に英語を学んでもらうことを期待できます。アクティビティの中で、グループの生徒に作品の概要を伝えるため、要約する力やリテリング(Retelling)の力の養成も行えます。タイムプレッシャーを与えながらアクティビティを行うので、正確さよりも、流暢さに焦点が当たるタスクです。 今回は、このタスクを通して、生徒の英語の学習動機について応用言語学の観点から理論づけを行いました。Harmer (2004: 62)が指摘する、“An engaging writing task is one that involves students not just intellectually but emotionally as well; it amuses them, intrigues them, or makes them feel good.” をスタート地点に、Dorney(1994)で議論されている動機の創造、産出、向上、そして維持に関わる要素について見ていきました。 本日は、各校で活躍されておられる熱意あふれる先生方から、日々の授業実践や現場での声、新しいアイデアを共有していただき、大変楽しく有意義な会になりました。参加していただき、ありがとうございました。
より多くの英語教員の皆様方から、ご参加をお待ちしております。 |
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